今回インタビューさせて頂いたのは、「自然をハコぶ」をテーマにしていらっしゃる漢方生薬研究所(株式会社ハーバルアイ)の江上さんと石走さんです。
第二類医薬品・第三類薬品を販売しており、LINE公式アカウントを活用した「登録販売者へのご相談(1to1チャット)」などのサービス提供をしていらっしゃいましたが、一方でCS業務が逼迫し、スピーディなやり取りができるというLINEの良さを活かせていませんでした。
そんな課題を解消するために、リピートラインで定期変更などの対応は自動化し、ご相談のみ有人対応できる仕組みを作りました。また、同時にCRM施策としてもLINEを活用し、商品によってはアップセル数のうち40%がLINE経由になっていると言います。
今回のインタビューでは、LINEを活用した定期変更の自動化から、有人対応の活用・解約抑止・アップセルなどのCRM施策まで、約1年もの取り組みを教えていただきました。
すぐに返信できず、
LINEの良さが活かせていなかった…
今日は宜しくお願いします!まずは会社概要を教えて下さい。
弊社は「ロングターム・メディケーション(※)」を推進する会社です。
医食同源のコンセプトのもと、(医)と(食)を漢方・薬膳そしてITの観点でアプローチします。また、テクノロジーの力でお客さまに漢方を身近に感じていただきたいという思いで日々業務に取り組んでいます。
私たちは現代のライフスタイルに取り入れやすい形で商品と東洋医学、ひいては漢方の考え方をお客様にご提供・ご提案させていただいております。
(※ロングタームは長期的なケア。メディケーションは病気を医療で治す。この2つを組み合わせた造語です。)
出典:株式会社ハーバルアイ様 公式サイトより
リピートラインを知ったきっかけは?
福岡の通販企業様が登壇されるLINE活用セミナーの案内が届き、LINEの活用についてちょうど見直しをしていたため、参加させていただいたことがきっかけです。
リピートライン利用前、どんなことにお悩みでしたか?
そもそもCS業務として電話やメールの対応数が増えてきており、オペレーターがトイレに行けないほど忙しい状態でした。そんな中、LINEの1to1トークでお届け日の変更・プランの切り替えといったお問い合わせに有人対応をしていたので、対応人数に限界があり、LINEなのにすぐに返信できず、良さを活かせていませんでした。
また、販促施策として同梱物やメールを使っていたのですが、同梱チラシは商品のお届け時のみにしか送れず、メールは開封率が下がっているのと、電話注文の方にはそもそもメールアドレス情報を取れないといった課題がありました。
そこでLINEを販促に活用することも考えたのですが、どうカート連携やリッチメニューを使うと効果的なのか。など、全くイメージが湧いておらず、友だち登録数も伸び悩んでいたこともあり、LINEでの販促は行っていませんでした。
※様々な問い合わせに有人対応しCS業務が逼迫(スタークス作成)
なぜ、リピートラインを選んでいただけたのでしょうか?
まずはカートシステムと連携でき、当時はMAツールからもメッセージを送っていたので、LINE・カート・MAツールの3つを併用して運用ができることが決め手になりました。
取引開始するにあたり、何か躊躇したことや不安だったことはありましたか?
強いて言えば、新しいシステムが増えることになるので、オペレーターさんが直感的に使いこなせるか?という点くらいですね。なので、実際に使ってもらってから開始しました。
CS業務がめちゃくちゃ楽になり
同時にアップセルも走り出せました
リピートラインを利用していただいてから、変化や成果はございますか?
弊社ではCS業務、CRM施策という両面でLINEを利用しているのですが、4つの変化がありました。
【CS業務について】
(江上さん)
① 友だち登録が増加!さらに、定期変更の20〜30%はLINEで自動化
カート連携を行ったことでパーソナルな配信ができ、LINEの稼働率(お客様にLINEをご利用いただくこと)が高まったと感じています。
リピートライン導入後は、お客様自身がLINE上で定期変更(お届け日・お届けサイクル)を完了できるようになり、定期変更の20%〜30%はLINEで自動的に行われています。お客様からすると、電話は営業時間外や呼量が多いとつながらないですし、メールの場合はご返信するまでにタイムラグが発生し、結局電話する…といったことになり、手続きが不便です。
また、LINEならマイページと違ってログインせずにスピーディに手続きできることもあり、実際、リピートライン利用後は、お客様から「LINEでできるので便利」というお言葉も頂いています。こういった利便性が評価されたのか、友だち登録数の伸び率が大きく向上しました。これまでは累計人数がほぼ横ばい(※ブロックもある為)だったのですが、友だちリストが毎日増え続けています。
② LINEでのCS業務負担が激減
そして、お客様の利便性が向上しただけでなく、リピートライン利用前に悩んでいたLINEを使ったCS業務においてはとても楽になりました!
例えば、定期変更が自動化されましたので、有人対応を「登録販売者へのご相談」のみに集中できようになりました。その結果、お客様からのご相談にスピーディに返信できるようになり、機会損失も減少していると思います。
③ 自動で解約抑止ができるようになった
また、定期解約抑止用のストーリー(自動応答シナリオ)での抑止率が向上しております。
リッチメニューで解約を選択すると、理由を尋ねるシナリオが走るのですが、そこで全体の一定割合のお客様に留まって頂けています。
※導入後、対応自動化による成果(スタークス作成)
【CRMについて】
(石走さん)
④ LINEアップセルが走り出し、最大40%はLINE経由に!
CRMの面では、リピートラインを利用することで、LINE公式アカウント側からではできなかった細かい配信セグメントができるようになり、的確な対象者に絞って配信を行えるようになったので、やれることの幅が大きく広がりました。セグメントができないとアップセル自体ができなかったので、この変化は大きいです。
また、実際にCVも毎日発生していて、成果を確実に得ることができています。
商品によって高低はありますが、LINEの割合が高い商品では、アップセル数のうち40%がLINE経由にもなっています。
LINEは第二の公式サイト。
毎日見てもらい、
もっと楽しんでいただけるようにしたい
今後、リピートラインを通して、実現したいことがあれば教えていただけませんか?
(江上さん)
お客様満足度の向上にLINEを活用したいです。どうしても販促や業務の効率化にばかり意識が向きがちなので、もっと楽しめるコンテンツを充実していきたいです。
例えば、私たちは東洋医学の知識を発信できるので、占いのような感じで、診断をもとにしたその日1日の生活アドバイスなんかができると面白いかなと思います。理想としては、毎日1回は覗きにいこうと思ってもらえるようなアカウント作りをしていきたいと思っています。
(石走さん)
マンパワーをほとんど使うことなくお客さまとの1to1のやり取りがLINE上で実現できればいいなと思っています。人が対応しているような丁寧で充実した応対を自動で行うことができればもっと利用してもらえるLINEアカウントになるのではないかと思います。
ちなみに、御社の中では「LINE公式アカウント」はどんな位置づけですか?
(江上さん)
人によって違うと思うのですが、私は「第二の公式サイト」だと、ずっと思っています。
伝えたいことを発信できるし、会員さん向けの情報を探せるし、定期変更もできるからです。なので、LINEをアクティブに使い、回遊頂けるようにしていきたいですね。
(石走さん)
電話・メール・HPのマイページと同じように顧客接点のチャネルというように捉えていますが、日々LINEの重要度が高まっているので、しっかり強化していきたいです。
※LINEは第二の公式サイトと同じ位置付け(スタークス作成)
最後に、担当者に対して、何か一言あればいただけると幸いです。
(江上さん)
かれこれ1年以上のお付き合いをさせて頂き、ありがとうございます。いつも相談に乗って頂きアドバイスもいただけるので、とても助かっております。
(石走さん)
こちらからのご要望にも柔軟に対応してくださるし、ご対応も早いのでとても助かっています。今後とも良い関係を築いていけたらいいなと思います。